今回の入院は、乳がんになった左乳房の全摘出の手術が目的です。
このブログ記事では、手術当日の1日の流れを記録したいと思います。
生まれて初めての全身麻酔、手術だったので、初めてのことだらけの1日でした。
同じように初めての手術を迎えようとしている方の参考に、すこしでもなれれば。
前回の記事では入院前日・初日のレポートを書いています。
よかったらあわせて見てみてください。
乳房全摘出手術入院レポート〜入院前日&入院初日(手術前日)〜
とうとう入院しました。 もちろん、がんになった左乳房の全摘出手術のための入院です...
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6:00 起床
普通に他の方と同じ時間に起きます。
体温を測ったりトイレに行ったりという過ごし方はいつも通り。
前の日に疲れていたのか、緊張感が無いだけなか、この日はよく眠れました。
手術に向けては、渡された弾性ストッキングを履いておきます。
血栓予防のためですが、予想よりはゆるめのストッキングでした。
私の場合は、当日0時から食事がNG、8時から飲み物もNG。
朝ごはんは当然来ません。
8時前にいつも飲んでいる朝の薬を飲みました。
服薬については飲んで良いかは病院側で判断されるので、しっかり相談が必要です。
そして点滴がはじまります。
朝からやる点滴は、手術中に脱水を起こさないようにするためのものだそうです。
ここから出発まで待機。
だいたいの目安の時間は前日に伝えてもらえますが、大きく前後することも多いようでした。
私はお昼前くらいの時間だったので、ベッドでごろごろしたり、うつらうつらしながら過ごしていました。
10:45 手術室へ
「10分後に出発します」と看護師さんに声をかけられ、貴重品をしまったり、親しい人に連絡をしたりして待ちます。
アクセサリー類やネイル、コンタクト等、身につけるものは一通り外します。
帽子は被って良いとのことだったので、ケア帽子は装着。
セキュリティボックスの鍵と、手術中と手術後に着用するTパンツとバストバンドを看護師さんに渡します。
この日は使い捨ての紙パンツを履いていたので、術後パンツはそのまま破棄してもらいました。
こういうところ、紙パンツは便利です。
いよいよ手術室へ。
パジャマのまま、歩いて向かいます。
ドラマで見たことのあるような大きい器具やら台やら証明やら、MRIの画像が写っている大きなモニターやらなんやら、気になるものがいっぱいでキョロキョロ。
確実に不審者になってました。
ベッドに寝かせられて、手術の内容の確認、スタッフさんに自己紹介をしてもらい(残念ながら憶えていない)、血圧計やら脳波を測るもの(マジックテープみたいで痛い)やらを装着されます。
そして点滴から麻酔が流されたことが告げられ、わずか10秒程度で意識が飛びました。
眠った、というより、意識が飛んだ感じ。
目が覚めてからですが「これがワープか」と思いました。
13:00 手術終了
麻酔から覚めるときは、深い深い眠りから一気に引き戻される感じ。
「○○○○〜」と何かが聞こえ、次に聞こえたのは「○○さーん、終わりましたよー」という主治医の声でした。
この意識がある程度はっきりした時点で呼吸補助のチューブは抜けていました。
そこからガラガラと病室のベッドまで運ばれます。
されるがまま。
13:30 安静スタート
ベッドに寝かせられて、16:30まで、3時間の安静が始まります。
噂には聞いていたけれど、これが地獄の3時間。
酸素マスク、点滴、尿管、ドレーン(患部から出る排液を身体の外に出すもの)が付けられていて、飲めず食えず、身体も起こせず。
喉はガサガサなりに喋れたので、持ってきた時計を見えるところにおいてもらい、それとにらめっこをしながらやりすごします。
このとき、吐き気をもよおす人が多いようですが、「頭を動かさないと良い」と聞いていたので実践してみました。
最初の1時間ちょっとは視線だけを動かして時計を見る程度にして、あとはピクリとも動かず。
そのおかげかなんなのか、結果としては吐き気はありませんでした。
もちろん吐き気止めの点滴もされていません。
これで全ての人に吐き気が出ない、というわけではないと思いますが、試してみても良いかもしれません。
ただ身体が痛い。
痛み止めの点滴もしてもらったのですが、途中で傷口が痛いのではなくて、固まった筋肉たちがとても痛いのだと気づきました。
吐き気が無いとわかったところで、摘出していない右腕をゆっくり動かしはじめます。
手首→肘→肩とぐるぐる動かしたら、今度は左側が痛い。
左側は乳房を摘出した方なので、肩はさすがに動かせませんでしたが、肘から下を動かすだけでもかなり痛みは和らぎました。
最後に吐き気が来ないと確信を持てたところで首をぐるぐる。
そんなことをしていたら、主治医が来て「抗がん剤が効いていて、大きく悪いものがある感じではなかった(概要)」と教えてくれました。
一安心ですが、コミュニケーションをスムーズにとれる状況ではありませんでした。
16:30 安静終了
3時間たって、やっと安静から開放されます。
ベッドの頭を上げて徐々に身体を起こし、起き上がれたところで歩く練習をします。
歩けたらやっとトイレに入けるということになるので、尿管を外してもらえます。
外される時に痛くないようにするコツは、その瞬間にふうっと力を抜くこと。
この日はシャワーを浴びれないので、看護師さんが身体を拭いてくれます。
そしてそのまま着替え。
この時点で初めて、自分が手術用のガウンに着替えさせられてたことを知りました。
点滴とドレーンは付いたままですが、ひとまず自由の身を手に入れました。
18:00 夕食
無事夕食にも間に合い、いきなりペロリと完食。
手術前に外していたピアスも急いで付け直し、飲み物を買いに点滴の棒を押しながらウロウロしていたら主治医に遭遇して「すっかり元気そうだね」と言われました。
実際そこそこ元気です。
そこから点滴がついたままダラダラと過ごし、就寝前に点滴は終了。
排液の量が多かったので一応針は残して、点滴の管だけ抜いてもらいました。
もちろんドレーンはつながったままですが、この状態でも案外寝られるものです。
22:00、消灯とほぼ同時に就寝して、この日は終わりました。
感想
手術室に入った一瞬だけ緊張しましたが、基本的にはリラックスした状態で(現実味もないまま)乗り越えられた一日でした。
基本的には流れに身を任せていたら終わります。
不安な方がいたら、大丈夫、お医者さんがなんとかしてくれる。
術後に妙に元気だったのは、吐き気が出なかったからだと思います。
でも私みたいに強気でちょこちょこ動く必要は無いと思います。
前日までに飲み物くらいは用意しておくべきでした。
こんな感じの手術当日でした。
手術前の方に、イメージを持っていただけたらと思います。
Twitter → @777_Kanata
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