治療、予防摘出と再建の方針と決めた理由

2021/12/17

HBOC 再建 乳がん

いよいよ抗がん剤の投与も残り1回となり、主治医との診察で手術についても話が出ていました。

とはいえ手術というものの存在感は大きく、主治医に言われる前から、自分の中ではなんとなく考えることも多かったです。

前回の抗がん剤投与の時に、とうとう今後の手術及び今後治療の方針が決まりました。

今回のブログ記事では、私の今後の治療、予防摘出や再建についての方針とその理由を残しておきます。

予防摘出や再建について迷っている方に、ひとつの選択肢として見てもらえればと思います。

前提条件

まず、手術の方針を考える上での前提条件です。

先にまとめを書いておくと、

  • 左乳房の全摘出をする
  • 術後放射線治療を実施する
  • 遺伝子検査陽性で予防摘出ができる
といった内容です。

がんの摘出

私の場合は、左乳房にがんがあります。

そして、手術で「全摘出」をすることが決まっています。


がんの状態によってはもともと部分摘出で良かったり、もともとは全摘出をするがんの状態だったとしても術前の化学療法(抗がん剤)で小さくなって部分摘出に変更する、という場合もあります。

しかし、私のがんの状態だと、化学療法をしても部分摘出に切り替えられる状態にはならないと言われました。

おそらくがんの範囲が広いためだと思われます。


全摘出をする場合は、乳房の再建が保険適用でできるようになります。

放射線治療

術後の放射線治療についても、取り組むことが確定しています。

手術をした結果にかかわらずです。

これは事前にリンパへの転移があるとわかってるためだと言われました。

予防摘出

2021年6月に実施した遺伝子検査の結果、BRCA2が陽性、HBOC(もともと乳がん・卵巣がんになりやすい)であることがわかっています。

がんを発症していて、HBOCであることがわかっている場合、乳房や卵巣の予防摘出(がんになる前に予防として摘出すること)が保険適用でできるようになります。

私の希望

乳房の再建も予防摘出もやりたい、と思っていました。

それぞれなぜやりたいと思ったか、その理由について、詳しくはまた別の記事で書きます。

ざっくり書くと、再建は見た目・服・下着を自由に選びたいと思ったから。

予防摘出は生存確率を上げたい、左右で乳房の大きさ・形をそろえたい(胸がもともと大きめなので…)と思ったからです。

どちらも、いつかやりたいと思う時が来るなら今やってしまいたい、という考えもありました。


あとは、手術の回数・体にメスを入れる回数は少ない方が良いと思っています。

これは費用と身体への負担を減らしたいためです。

今後の治療の方針

これも、先にまとめを書いておきます。

  1. 手術(左乳房のみ全摘出)
  2. 放射線治療
  3. 手術(左乳房エキスパンダー挿入)
  4. 左乳房再建
  5. 手術(左乳房シリコン差し替え+右乳房摘出+右乳房エキスパンダー挿入)
  6. 右乳房再建(エキスパンダー)
  7. 手術(右乳房シリコン差し替え)

この方針になった理由はこんな感じです。

放射線治療をした皮膚は伸びにくい

先ほども書いた通り、左乳房は放射線治療を行います。

放射線治療を行うと皮膚にダメージがあって固くなってしまうため、その皮膚がある程度回復するまで再建は始められません。

また、エキスパンダーを入れて再建を始めても、皮膚が思ったより伸びなくなるという可能性があります。

両胸の再建をするなら、右と左でサイズはそろえたいところ。

右乳房を先に再建してしまうと、左乳房が右のサイズになるまで伸ばせないことが考えられます。

そのため、先に伸びにくい左乳房の再建を実施し、ゴールが見えたところから右乳房の再建を始めることを勧められました。

右乳房の摘出は焦らなくて良い

もうひとつの選択肢として、左乳房摘出の手術の時に右乳房の摘出もしてしまうというものもありました。

このメリットは、左乳房の再建を待っている間の右乳房のがん再発を防げること、左乳房の再建前の期間に左右差を気にして生活しなくて良いことだと思います。


がんの再発については、「5年、10年の話だからそんなに焦らなくて良い」と言われました。

最終的に選んだ治療の流れだと右乳房の摘出までにはそれなりに時間がかかりますが、その間に再発する可能性は低いようです。


右乳房の摘出を待つことで、右乳房の摘出とエキスパンダーの挿入を1回の手術でできるため、私の希望だった「メスを入れる回数を少なくする」が叶うことになります。

焦らなくて良いのなら待とう、という結論になりました。


左右差については、長い人生の中では短い時間だと思って耐えるしかないですね。

治療の方針が決まって

とにかく一安心です。


先の予定が見えないということによって、漠然とした不安を抱えてしまうものです。

もちろん主治医のことは信頼していて、主治医は先のことまで考えてくれているとわかってはいるのですが。


この治療の方針だけで、終わるまでに2年以上かかります。

通院は続くし、生活に支障もあるでしょう。

長い戦いです。


細かいことはまだわからないし、これから何か追加の治療が発生するかもしれません。

(ホルモン療法をやることは決まっています。)

「絶対にこれをやりきれば終わりだ」と思いすぎるのも違うかなと思います。

でも着実にすすんでいる、はず。


この進んでいるという感覚と、これからの道筋が見えたことによる安心感がすごく大きいです。

納得のいく選択ができて良かったと思います。


乳房の再建や予防摘出、絶対にやらなくてはならないものではないだけに、迷う人が多いと思います。

そんな人たちの選択肢として、このブログ記事が少しでも参考になりますように。


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